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2006年 08月 15日
夏休みを貰って、イングランド北部の湖水地方というところで親子3人水入らずのハイキングを満喫してきました。 湖水地方は、その名の通り湖と川と森と山に囲まれた自然豊かなところで、私の父の故郷でもある信州に似た雰囲気を湛えた素晴らしい景勝地です。2年前に初めて訪れた時に、特にグラスミアやダーウェント湖といったちょっと奥まったところにある湖の美しさと、そして静けさに感動したので、今回はあの湖畔や森の中を、是非とも子どもを背負って歩き回りたいと思って出掛けてきたのです。 More 2006年 07月 22日
緯度の高い英国の夏は、陽射しこそ強いものの気温も湿度も大して高くならないので、日本や東南アジアと比べると、随分とカラっとしていて気持ちの良いものです。私の敬愛して止まない銀行時代の先輩は、初夏にロンドンに赴任してきたので、毎日爽やかな太陽と緑と風を楽しみながら、『オレはなんて素晴らしい国に来たんだ!』と感激していたくらいです。 そんな素晴らしい気候のため、私の知る限りでは、英国の一般家庭にはエアコンも常備されていませんし、電車もバスもタクシーも、みんなエアコンどころか扇風機すらついていないというのがデフォルトです。 More 2006年 07月 20日
昨年の総選挙で圧勝し(2001年ほどではありませんでしたが、それでも戦前の予想を裏切って意外なほどの完勝でした)、首相在任3期目に入っているブレアですが、昨年から『次回の総選挙は戦わない』と繰り返し発言しています。これは『次回総選挙のある2009年前半までには退陣する』という意味ですから、言葉通りに受け取れば彼はまだあと2-3年くらい首相でいるつもりのようです。イラク戦争対応ですっかり人気を失ってしまって以降、彼も巻き返しを図ってそれなりに頑張っているようですが、最近は閣僚の不祥事が相次いで地方選で惨敗したり、不正融資スキャンダルが発覚するなど(これは保守党にも似たようなことが発覚しているので相討ちです)、相変わらず政権浮揚のきっかけが掴めません。もうすっかりブレアに飽きてしまったメディアからは、もっと早い時期での引退まで勧告されています。 さすがにこうなってくると、ますます『次』についての憶測が熱を帯びてくるのですが、1年くらい前までは、『ブレア退陣=僚友のブラウン蔵相への禅譲』を意味していたのですが、最近は保守党の新しい顔キャメロン党首が浮動層の支持を伸ばしており、そもそも『いつ』よりも『誰に』首相が変わるのか、予断を許さなくなってきています。 今のところ両党ともに有力な対抗馬は見当たらないため、次期首相の座はこの2人に絞られたという雰囲気になっています。 ゴードン・ブラウン蔵相:ブレアとともに若い時から労働党の近代化主義者(モダナイザー)として頭角を現しました。43歳だった1994年の労働党党首選で有力視されていましたが、出馬表明をするかに見られた土壇場になって、ロンドン東部にあるGranitaというレストランでブレア(当時41歳)と2人で会食した際に、ブレア支持に回ることを決断しました。ブレアは『オレが首相になったら、経済政策は全て任せる』『必ずそう遠くないうちに党首(=与党の座にあれば首相)の座を譲る』といって説き伏せたと言われています。97年にブレア政権が誕生すると蔵相として、マーケット・フレンドリーな改革を矢継ぎ早に断行し、他方で財政出動と減税を織り交ぜつつ息の長い好況を保つなど、経済運営の手腕に対する評価は非常に高いです。ただ、最近はGranitaの密約から10年以上も経った今も禅譲の約束を果たさないブレアに痺れを切らし、ブレアの中道路線に否定的な党内の伝統的勢力(労組系または地方系議員)の力を借りて反対勢力を結集しているため、ブラウン政権が誕生した暁には、労働党は労組寄り・左寄りの大きな政府に先祖返りしてしまうのではないかという懸念も大きくなっています。 デビッド・キャメロン保守党党首:昨年の総選挙で惨敗したマイケル・ハワードが辞任した後の党首選を30代の若さで制しました。一言で言えば、富豪の家に生まれたおぼっちゃま。政策や路線に特に主義主張は見当たらないものの、その若さと持ち前の人懐っこい笑顔で『(すっかり精彩を欠き続けている)保守党も変わらなければ』と訴えたのが大衆受けしました。かつてブレアが“新しい労働党”“新しい英国”を唱えて保守党の伝統的な支持基盤を徐々に切り崩していったのと同じように、今度はキャメロンが保守党らしからぬ“人に優しい”政策を打ち出したりして、長らく労働党に擦り寄っていた中産階級の支持を挽回したりしています。 ただ、はじめは『首相は即刻退陣しろ』と威勢が良かったキャメロンでしたが、『思ったよりも相当しぶとく、そして何より自分と同じく“チャーム”を武器にする手強いブレアをこれ以上叩き続けるよりも、次を争う真のライバルであるブラウンを攻撃する方が得策である』とばかりに最近はブラウン叩きに血道を上げています。曰く、 『ブラウン蔵相は景気が減速するとマズイからといって、際限なく財政支出を増やし続けている。こんな経済成長はまやかしだ。ブラウンの放漫財政のツケを払うのはいったい誰か?』 『ブラウンの取り巻きは大きな政府の信奉者ばかりじゃないか。こんな人間が首相になったら、今までの公約なんてコロッと転換するに決まっているから、彼に改革を遣り通すことが出来るわけない』 などなど。確かに元々典型的な左派政治家であるブラウンの先祖帰りリスクというのは現実味を帯びており、私の周囲でも次は保守党政権を望む声が圧倒的に多数派を占めています(まあ、そもそも労働党支持のバンカーやヘッジファンドマネージャーというのも違和感がありますが・・・)。 ただ、『叩けばいいっていうものでもないだろう』と思わず言いたくなってしまったのが最近の所謂ウェストロージアン問題の再燃です。 More 2006年 07月 08日
今朝は、ふと思い立って7時頃から30分ほどかけて オフィスの近辺をあてもなく散歩してみました。 よく晴れた空には少しばかりの白い雲。 バッキンガム宮殿へとまっすぐに続く広い道の両脇には 背の高い緑の街路樹が並び、その下の砂利道には Tシャツ短パン姿でジョギングする人がちらほら見かけられます。 まだ車のほとんど見当たらないその大通りを南へ横切って セントジェームスパークに入ると、木々の葉に芝生の緑も加わるので、 視覚を通じていっそう涼やかな気分になります。 朝からベンチで寝転ぶ人、私のように少し早い朝の散歩を楽しむビジネスマン、 大陸欧州からの観光客と思しき家族連れなども目に入りますが、 まだこの時間だと人影はまばらです。 からっと乾いた心地よい風を時折顔に感じながら、公園内の小道を少し外れて 芝生の上をあっちこっちに蛇行しながら好き勝手に歩いているうちに、 久し振りに随分と晴れやかな気分になりました。 1年前の今日は、もっと暑かった気がします。 More 2006年 07月 08日
2006年 07月 05日
2006年 06月 22日
ある朝、いつもよりちょっと遅めの時間帯のBakerloo Line(地下鉄)の車内でのこと。読んでいた書類からふと目を上げると、数メートル先の座席に同年代らしき日本人ビジネスマンの姿が見えます。時間といい場所といい風貌といい、なんとなく金融関係の人だろうなと思って遠目に眺めていると、何やらどこかで見たような顔です。 More 2006年 06月 08日
ここのところ日本においてアクティビスト、ひいては“ファンド”と名のつくあらゆるものに対する目が厳しくなっていることは、こちらロンドンのマーケットでもそれなりの衝撃をもって受け止められている。無論私の勤務先も例外ではなく、先日ボードとHRがこの件に関して緊急会合を開き、今回の事件を他山の石とすべく、法令違反のような重大な事故を未然に防げるような内部統制をいかにして確立すべきかという点について、いろいろと話し合いが持たれたようだ。詳しいことはまだ一般社員には明らかにされていないのだが、各方面から漏れて来る話を総合すると、どうやら『法令遵守体制をここから更に強化しようとするならば、従前から実施している定期的なコンプライアンストレーニングのような直接的な措置のみでなく、社内の規律というかスタッフ一人一人の心構えといった精神的なものも含めて、社内の雰囲気を全般的にもう少しタイトな方向に誘導すべき』というような方向に議論が傾いてきているらしい。さらに社内取材を続けてみると、なんだか不可解・理不尽な類の話も多く、正直なところ少々気が滅入って来た。 たとえば・・・ 2006年 05月 30日
2006年 05月 21日
大手のファンドの多くがどこも安定志向で面白みに欠けるか既に新規投資の受付を停止(“一見さんお断り”)しているし、パンチの効いたユニークなファンドに投資するなら早い段階から『えいやっ』で投資しなければいけない。投資対象の選択肢が増え過ぎて以前よりも随分手間がかかるのに、その癖ヘッジファンドから上がってくる最終的なリターンはもはやビックリするほど高くはない。まだまだ政治家にもメディアにも嫌われてるし、果たして投資家としてはそれでもヘッジファンドへの投資をわざわざ続けたり増やしたりするメリットはあるのでしょうか? More 2006年 05月 19日
前回のエントリーの続きで、今回は投資家サイド、マネージャーサイド双方からの大量の新規参入によって、ヘッジファンド市場の景色がどう変わってきたのかについて考察してみたいと思います。 ヘッジファンドの世界はまだまだ発展途上なので、あらゆる側面から見て課題は尽きないのですが、ヘッジファンドに投資する側の視点から言うと、やはりここ数年における一番の関心は、何といってもそのパフォーマンスではないでしょうか。一言で言えば、2004年くらいから、ヘッジファンド投資の妙味が大きく低下してきたと言われています。 More 2006年 05月 18日
このブログへのアクセス数が急増しております。きっとharry_gさんのウォールストリート日記で改めてご紹介頂いたお陰ではないかと思います。毎度のことながら大変恐縮です。私はヘッジファンドへの投資を専業とするファンド・オブ・ファンズ運用会社に勤務していますので、ヘッジファンドのことをよく見聞きする立場にありますが、しかしインサイダーではありません。ただのメジャーリーグ通がメジャーリーガーとは全く違う生き物であるように、私に出来ることは外から見た様子を描写することくらいです。しかし、それほど深くなくとも広く業界全体を見渡すのが仕事ですから、今後も業界のトレンドなどについては少しはそれらしいことがお伝え出来るといいなと思っています。 さて、年初からのヘッジファンドのパフォーマンスを見ると、日本株ロング・ショートは昨年の反動もあってやや苦戦中ですが、残りの戦略は概ね快調なようです。弊社の投資対象ユニバースの中でも、昨年宣伝した通り、欧州株ロング・ショートは特に好調です!せっかく足許のパフォーマンスが落ち着いているので、目先の心配をしなくていいうちに(笑)、少し長い目でみたヘッジファンド投資の来し方と行く末、そしてそこで私の勤務先のようなファンド・オブ・ファンズが果たせる役割などについて、思うところを書いてみたいと思います。 More 2006年 05月 17日
帰国中はいろいろとありがとう。先週末に引越しをしたので、まだ家中ダンボール箱だらけだし、電話も引けてないしで、かなりドタバタしてます。そんなわけで、遅れ馳せながらの母の日のメッセージです。 More 2006年 05月 12日
またしても音信不通になってしまって、申し訳ございませんでした。実は久しぶりにちょっと東京に出張したりしていたので、その事前準備や事後のフォローアップ等もあって、ここのところ少々忙しくしておりました。 出張の全日程終了後には、少し休暇をもらって妻子と合流して実家にも寄ってきました。両親にとっては待望の初孫とのご対面と相成った訳ですが、初節句ということで立派な五月人形や鯉幟まで用意されていて、なんだか至れり尽くせりの歓待でした。 そして、我が家は今週末に引越しを予定しています。不動産ブームの煽りで家賃が驚異的に高くなってしまったロンドンにあって、これまで我が家はなるべく家賃を抑制する方針でやりくりしてきたのですが、子供が生まれ、彼が段々と大きくなってくると、さすがに妻と2人で暮らしていた部屋では手狭になってきました。英国に来て3箇所目となる今回の新居は、ベビーカーを伴っての機動力を重視して、初めて1階(英国風に言えば地階)の部屋に入ることにしました。ということで、念願の“庭付き”生活になるので、夏の夕方には外で食事を楽しむことも出来そうです。 それにしても、冬場の憂鬱な曇天とは打って変わって、欧州もいよいよ素晴らしい季節になってきました。5月から7月くらいにかけてのロンドンの爽やかな夏の空と風は最高です。今日、昼休みにサンドイッチを買いに外に出てみると、どこのパブの前も、昼間からビールを立ち飲みしながら談笑する人で溢れ返っていますし、公園では芝生の上で昼寝するビジネスパーソンがうようよしていました。毎年すっかり見慣れた英国名物職場放棄の光景です。 東京滞在中の雑感や、ヘッジファンド業界の最近の動きなど、書きたいテーマはいろいろとあるのですが、もう少し落ち着いたところで改めて考えてみたいと思っています。 それでは、また。 2006年 04月 16日
from the cradle to the grave (ゆりかごから墓場まで)という余りにも有名なフレーズに代表される通り、かつての大英帝国の繁栄を背景として伝統的に英国の福祉は非常に充実しています。とりわけ、National Health Service(NHS)と呼ばれる国民医療制度は、私のような外国人労働者も含めた全ての市民に対して無料で医療を提供するという壮大なミッションを帯びています。 More |
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