カテゴリ:London, UK, Europe( 26 )


2006年 04月 16日

NHS

from the cradle to the grave (ゆりかごから墓場まで)という余りにも有名なフレーズに代表される通り、かつての大英帝国の繁栄を背景として伝統的に英国の福祉は非常に充実しています。とりわけ、National Health Service(NHS)と呼ばれる国民医療制度は、私のような外国人労働者も含めた全ての市民に対して無料で医療を提供するという壮大なミッションを帯びています。

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by th4844 | 2006-04-16 11:04 | London, UK, Europe
2006年 01月 09日

Allergy to Angro Saxon Capitalism (2)

前回は、抵抗も空しくマンネスマンの経営陣が最終的にはボーダフォンとの合併を受け入れた、そしてこの身売りによってマンネスマンの株主とアドバイザーが随分と潤った、というところまで振り返りました。

さて、世界最大の通信会社が誕生するとはいえ、ボーダフォンが手に入れたかったのはマンネスマンの売上の4分の1を占めていた通信事業だけでしたので、合併の受け入れを決めたマンネスマンは早々に機械・自動車部品部門をシーメンスとロバート・ボッシュに、鋼管事業をザルツギッダーにそれぞれ売却します。こうして高騰した自社株という新時代の通貨を武器にしたボーダフォンによる一気呵成の買収攻勢によって、ドイツ最大級のコングロマリットは実にあっけなく解体されてしまいまったのですが、このマンネスマンの突然死は労使協調や長期安定を重視してきたドイツの政財界にかなりの違和感や嫌悪感も惹き起こしたようです。ドイツ政府は早々に合併・買収に関する法規制の改正に乗り出し、外資系企業からの敵対的買収に対するかなり広範な防衛策を認めることになります。

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by th4844 | 2006-01-09 07:05 | London, UK, Europe
2006年 01月 07日

Allergy to Anglo Saxon Capitalism (1)

昨年、日本では年間を通じてライブドア、楽天、村上ファンド、そしてその背後に見え隠れした投資銀行や法律事務所までもが社会的な関心を惹いていましたね。ヒルズ族などという言葉も生まれ、“資本の論理”を振りかざして“マネーゲーム”のように人様の会社の株を“無断で買い占める”という“米国流”の遣り方が随分と物議も醸したようです。かたや、こうした新潮流を頑なに拒絶する“旧世代”の人々には一括りに“抵抗勢力”というレッテルが貼られ、その理路整然と反論出来ない感情むき出しの対応は晒し者にされるばかりでした。日本人同士のこととはいえ、この蜂の巣をつついたかのような騒ぎは、まるで黒船襲来といったところだったのではないでしょうか。

実は、かつて欧州でも似たような社会現象が見られました。今から6-7年ほど前、欧州ではTMTと呼ばれた電話(Telecommunications)、メディア(Media)、ハイテク(Technology)の3業種を中心にダイナミックなM&Aが繰り広げられ、そうした荒波に飲み込まれそうな勢力からは、欧州の古き良き伝統を破壊する米国型の“市場原理主義”や“拝金主義”に対するかなり強い拒絶反応が見られました。日本では“欧米”と一括りにされることも多いですし、事実、一般的に言えば欧州の企業文化は日本と米国の中間的なところに存在していますが、それは欧州がもともと米国に近いというよりは、欧州が日本よりも少しだけ先に米国との接触・衝突という化学反応を経験したことによって、現在の姿になってきたということではないでしょうか。欧州の経験していることを眺めてみると、極端な日本異質論というものが決して生産的で無いという思いが自然と強まってくるのですが、今回はそんな象徴的な事例の1つとして、1999年から2000年にかけてのボーダフォンによるドイツのマンネスマンへの買収攻勢を振り返ってみたいと思います。当時史上最大規模の敵対的買収案件だと喧伝されていましたので、ご記憶されていらっしゃる方も多いかもしれません。私の場合は、その頃はまだ東京に住んでいたこともあってきちんとフォローしていませんでしたので、今回は少し時間をかけて昔の新聞記事もひっくり返しておさらいしてみました。

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by th4844 | 2006-01-07 08:19 | London, UK, Europe
2005年 12月 29日

オフショアセンターというビジネスモデル

英領ガーンジー島は、フランスのノルマンディー地方の北東の沖合に位置していて、ロンドンからはプロペラ機で45分くらいの距離にあります。伊豆大島を二回りくらい小さくしたくらいの面積に6.5万人(ちなみに伊豆大島の7倍くらいです)が暮らしています。もともとは酪農くらいしか基幹産業がなかったようなのんびりとした雰囲気の島で、4年程前に初めて訪れた時にも人間と牛と自動車とヨットの数が同じくらいなのではないかという錯覚を覚えたほどです。しかし、最近のこの島の変貌には目を見張るものがあります。聞けば、ここ3年くらいの間に人口は1割以上増加しているそうです。

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by th4844 | 2005-12-29 07:31 | London, UK, Europe
2005年 12月 04日

Edvard Munch

毎朝、地下鉄の駅を出てオフィスへ向かう途中にRoyal Academy of Artsという美術館の前を通ります。『今月の展示』を告げる大きなポスターの内容に興味を惹かれることも多いのですが、何故かその中まで足を運ぶ機会がありません。

今、公開中のムンク展(Edvard Munch by Himself)も、見ておきたいなあと思いながら1週間、また1週間と過ぎてしまっていたのですが、先週金曜日の夜、ついにちらっと寄って来ることが出来ました。金曜日は10時まで開館しているので非常にありがたいのですが、私のようなふらっと寄り道系の人も多いのでしょうか、思ったよりも混雑しています。少しの行列を我慢してクロークに上着と鞄を預けた後、身軽になった解放感も手伝って、思わず正面の階段を駆け上がります。

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by th4844 | 2005-12-04 21:21 | London, UK, Europe
2005年 10月 12日

英国で重宝しているもの

学生時代に少しだけロンドンの語学学校に来たことがあったが、あの頃、『これはいい!』と思ったのは世界最高水準といわれるロンドンのタクシーではなく、庶民の味方ナイトバスだった。ナイトバスとは、その名の通り夜間運行されているバスのことである。ロンドンのバスは、主要路線であれば一晩中走っている。一時間に数本しかなくなるのでちょっと不便ではあるが、それでもどんなに遅い時間でも普段使っているトラベルカード(定期券)で帰宅出来るので、安心して夜遊び出来るのだ。金曜にもなれば明け方3時や4時になっても、多くのナイトバスの始発点となるトラファルガースクウェアは無数の若者で溢れかえっている。

とはいえ、仕事でこの街に住んでいる今、もはやナイトバスにお世話になることもなくなってしまった。だから、もしも今、『英国で重宝しているものは何か?』と聞かれれば(別に誰も聞きたくはないか・・・)、BBC、FT、economistと答えてみたい。

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by th4844 | 2005-10-12 07:40 | London, UK, Europe
2005年 10月 08日

ラブ・アクチュアリーとトニー・ブレア

英国を舞台にしたコメディで次々にヒットを飛ばしているワーキング・タイトルという映画制作会社がある。『フォー・ウェディング』(1994年)、『ミスタービーン』(1997年)、『ノッティングヒルの恋人』(1999年)、『ブリジット・ジョーンズの日記』(2001年)などがその代表作だが、これら4作品全てで演出や脚本を手がけたリチャード・カーティスが初めてメガホンを取ったのが、2003年のクリスマスシーズンに公開された『ラブ・アクチュアリー』。ご覧になった方も少なくないのではないかと思うが(特に女性・・・)、ワーキングタイトル作品の常連ヒュー・グラントを初め、英国を代表する錚々たる俳優・女優がずらりと勢揃いした豪華キャストで送る軽いタッチの、でも意外にハートウォーミングなラブコメだ。

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by th4844 | 2005-10-08 08:06 | London, UK, Europe
2005年 09月 19日

flat tax (flatter tax)

英国では与党労働党が97年以来中道路線を堅持しているため(以前に比べれば若干左寄りにはなったが・・・)、保守党は得意な筈の経済政策で特色を出しにくくなっており、今年5月の総選挙でまたしても苦杯を嘗めた。こうも敗北が続くと、彼らの中で次回の政権奪取に向けて、より違いを鮮明に打ち出していこうというベクトルが働くのは必然であろう。

最近、同党とそれから野党第二党の自由民主党(80年代に労働党の中道派が分離独立)が相次いで英国におけるフラットタックスの導入の可能性についての調査委員会を立ち上げることになって、少し注目を集めている。

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by th4844 | 2005-09-19 05:33 | London, UK, Europe
2005年 08月 26日

Bank Holiday Weekend

欧州の夏はバカンスシーズンである。7月と8月の間は、おそらくオフィスの4分の1くらいが常に休暇、もしくは出張にかこつけた休暇で留守になっているので、仕事はあまり動かない。数週間にも亘って顧客に連絡がつかないことも珍しくない。

その上、今週末はBank Holidayで3連休。今、金曜の午後2時前だが、なんだか土曜日の午前中みたいに、オフィスがほぼ空っぽである(・・・)。ディレクター達は皆、昨日のうちにどこかの海か山へ出かけ、若者の多くは今日の午後の飛行機で母国に帰って連休は実家でゆっくり過ごすといったところか。

私も、ちょうどひと仕事終わったところ。勿論、やることが無いわけではないのだが、なんだか1人でまじめに働いてるのもバカらしくなってきたので、まだオフィスに残っている英国人の同僚たちとこれから近くの公園に出かけて、クリケットごっこをして遊ぶことにした。

まあ、たまにはこういう日があってもいいかな・・・。
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by th4844 | 2005-08-26 22:00 | London, UK, Europe
2005年 08月 10日

国の在り方

andyathomeさんのヒルズ投資銀行日記の本日のエントリー『日本の生きる道-アジア最大の金融センター』では、当ブログにトラックバックして頂いた上で、日本も金融などの知的資本をベースとした産業に軸足を移していくべきことと、そうした新産業における競争力を強化するためには専門分野において高度なスキルを有する外国人労働者/移民を積極的に受け入れていくことを提言されている。

こうした構造改革の方向性は、まさに過去20年間に米国、英国が復活を遂げた道程である。勿論、両国が辿った道を日本がそのまま模倣する必要はないが、そうは言っても、両国がどん底の経済社会を立て直して国としての威信と自信を取り返すことが出来た改革から学べることは多い。いつも、当ブログでは私がロンドンで見たこと、感じたことをいろいろと書かせて頂いているが、日本が英国の経験から学べる教訓というのは以下のような点であると考えている。

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by th4844 | 2005-08-10 16:54 | London, UK, Europe