2005年 06月 11日

頑張れニッポン!

先般、出張と休暇を兼ねて3週間ほど東京へ帰った。ホリエモン騒動に不動産ブーム(バブル?)にアクティビスト系ファンドなど、久々の日本には以前にはなかったようなダイナミズムが感じられた。MACやスティールパートナーズが、一般紙どころかワイドショーで取り上げられ時代が来るとは、まさに隔世の感である。今、東京は10年超の不況から解き放たれて本当に活気が出ているんだということを実感する。




ただ、久々に会った友人の中には、なんだか元気がないように見えた人もいた。過去の成功体験に囚われたり保身に汲々としているような『使えないおっさん』層に対する強烈な嫌悪感を強く自覚するものの、その代わりになるような等身大のロールモデルやあるべき人物像というものは見出せていない。新時代の到来を喧伝するメディアに煽られるまでもなく、漠然とした不安に立ち向かおうとする気持ちはあるものの、そのエネルギーをどちらの方向に発散させるべきか、迷っている状態。かつ、その何も出来ていない自分に対してストレスを感じ、慢性的な倦怠感が払拭できない。

企業の寿命が人の寿命よりも随分短いことが認識され始め、かつて誰もが目指し、誰もが羨んだようなピカピカの昇進というものが変化したり無くなったりしつつある。ちょっと前なら、『将来役員になりそうな人』とかそういう『成功しそうな人』のわかりやすい典型例があったものだが、今目立っているのは大物なのか、ただのはったりなのかよくわからないタイプの人が多く、リアリティのある見本として素直に受け入れられないようだ。

規格大量生産から多品種少量生産の時代にあって、キャリア開発においても自身の差別化戦略が必要だ。そしてその自分のキャリアパスは人事部が決めるのではなくて自分で描く。何を武器に戦うのか。不安に駆られて、あれもやらなきゃ、これもやらなきゃと、やるべきことのボリュームに圧倒されて、受験勉強のノリでついつい必勝法や『これだけやれば大丈夫』という安易な要約本で広く薄く学習しがちであるが、何もかもやろうなんてそんなの無理。表面的な勝ちパターンをなぞろうとしてもダメ。まず、何に特化して何を捨てるかという戦略を練る。自分でゴールを設定する。あとは中間目標をいくつか設定し、そこに向けてのトレーニングを続けて小さな成功の積み重ねていくだけしかないだろう。

話題の藤田氏や堀江氏の本を読んでみても(東京滞在中は週に3冊ペースでこの手の本を乱読してみた)、彼らは特別なことはやっているわけではない。やりたいことを見つけてその実現に向けてやるべきことをやるだけ。それが一番だということが普通に見えているのが一番の強み。初めの一歩を踏み出すほんの少しの勇気があるかないかが、どんどん大きな差に繋がる。

受験勉強にしても部活にしても、素直で受動的な学習態度がそれなりに奏功することもあった。しかし、過去の傾向が全くあてにならない時代に突入した今、何をすべきかを自分で考え、それを実践することの出来ない人は、間違った努力を続けることになりかねない。
ビジネスモデルやキャリアデザインについて自由にやっていい、やったもん勝ちの戦国時代に上手く順応出来ている人達には、是非とも周りの人間を引き上げる努力をしてほしい。出来ない人、わからない人とのギャップをどうするのか。闇雲に衝突したり、バカだカモだと言って関係を遮断するのではなく、もがき苦しんでいる人たちの変化を助けてあげるファシリテーターとして機能できることが出来て、初めて本物のリーダーであろう。

以上、自戒の意味を込めて所感を書き綴ってみた。
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by th4844 | 2005-06-11 02:35 | Career


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