Cutting Edge

cedge.exblog.jp
ブログトップ
2006年 04月 07日

勇気と希望とそして・・・

トリノ冬季パラリンピックのアルペンスキー女子大回転座位で、17日に金メダルを獲得した大日方(おびなた)邦子選手(33)は横浜市出身だ。スキーを始めたきっかけは、県立xxxx高校(xxxx区)に通っていたときの担任、xxxxさん(56)の勧めだった。

日本選手団の主将を務める大日方選手にとっては、長野パラリンピック以来、2度目の金メダル獲得。3歳のとき、横断歩道でダンプカーにはねられ、右足を切断した。チェアスキーに出会ったのは高校2年のときだ。
当時はまだあまり知られていなかったチェアスキーの講習会のパンフレットを見つけたxxxxさんは、大日方さんに勧めた。体育を担当するxxxxさんの授業に大日方さんはほとんど出席し、水泳では健常者の生徒と変わらないタイムで泳ぐほどで、運動神経の良さには気づいていた。
「自分と同じ障害者なのに、障害者のサポートまでしている人がいた」。講習会から戻った大日方さんが、興奮しながら話したときの表情を、xxxxさんははっきりと覚えている。講習会の講師だった大学生の男性も、足に障害を持っていた。
「負けず嫌いな性格が強すぎる面もあった彼女が、それからは丸くなった」。大日方さんは3年のときも講習会に参加した。当時の校長先生は、内証で公欠扱いにしてくれた。
高校を卒業後も、ときたま電話が来る。NHKにいまは勤める大日方さんが弁護士を目指していたころ、「スキーをやめて勉強に専念しようかな」と相談を受けたことがあった。xxxxさんのアドバイスは「視野をもっと広げるためにも、遊んだ方がいい」だった。
日本女子のエースに上り詰めた大日方さんの活躍がテレビや新聞に報じられるたび、教室で「教え子なんだ」と生徒たちに自慢する。学校のスキー教室では教え役を務めるxxxxさんは、いつか大日方さんと同じゲレンデを滑ってみたいと思っている。「とても追いつけないのはわかっているけど、1ファンとして彼女の速さを見てみたい」

(3月20日朝日新聞朝刊)




高校時代の陸上部の監督が『パラリンピック金メダリストの恩師』として少し前の新聞記事に採り上げられていたことを知りました。なんだか自分のことのように嬉しいです。

思えば、かつて医者から『この状態ではもう一度走るなんて問題外ですね。少し時間はかかるかもしれませんが、まずは普通の生活に支障が無いようにしていきましょう』などと言われて自分を悲劇の主人公に仕立て上げかけていた私(当時16歳)に対して、『一流選手だって皆1つや2つは一生モノの故障を抱えてやってるんだ。そのくらいでへこたれてないで、今は普段見過ごしがちな部位を鍛えて将来に備えろ!』と絶えず鼓舞してくれたのもこの先生でした。さらにたった今思い出しましたが、そう言えば陸上部の私の1つ上の先輩もちょっと重い内臓疾患に苦しんでいたのですが、この先生に煽られ続けたお陰で結局最終学年の最後までしっかり競技を遣り遂げていました(そのお陰で卒業後1年間の浪人生活を余儀なくされてしまいましたが・・・)。

また、陸上競技は個人の競技力の差が如実に数字となって表れる世界ですが、この先生は競技レベルの優劣で選手を贔屓・差別することは決して無く、それどころか反対に競技力の高い選手に対するグランドの内外での要求は並外れて厳しいものがありました(リーダーシップや生活態度だけならまだしも、なぜか学業成績まで…)。こうした逆差別政策は『そりゃ、本来はそうあるべきだろう』と当たり前のようにも思えてしまいますが、教育現場においてそれが実践出来ている指導者というのは中々いなかったように思います。この先生は私が3年生の時に他校へ転任となりましたが、その後任の先生もまた素晴らしい先生でした。講習会に参加する大日方選手に公欠を認め続けたという校長先生も、進学校の校長とは思えないほどに課外活動に理解のある(というより、そういう元気な生徒が好きな)“良きオヤジ”でした。家でも学校でも常に放任主義で自由奔放に育てられてきた私ですが、高校時代だけは熱血教師との出会いに恵まれて感動秘話満載の師弟関係(どちらの先生も私と同じ種目が専門でしたので)を享受出来た時期でした。まあ、そもそもそれを求めてこの先生のいるこの高校への進学を決めた訳ですが…。卒業後にお会いすると、いつもかつての教え子達の武勇伝を肴に語り明かしてくださっていたので、大日方選手のことを今の教え子に自慢をしている、という光景も容易に想像出来てしまいます。

私や1つ上の先輩や大日方先輩(私は入れ替わりで入学したので残念ながら面識はありません)も含め、たくさんの教え子に勇気や希望、そして気合い(!)を注入してくれたこの先生のように、私も身の回りの人に対してはそういう前向きな何かを与えられる人間でいられたら、と思います。
[PR]

by th4844 | 2006-04-07 07:21 | Me, Family, Friends


<< 英語の鍛え方?      ひとりごと >>