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2005年 10月 29日

忙しいというのは幸せなことだが・・・

息子が生まれて1ヶ月ちょっと経った。『もう1ヶ月か・・・』と感慨に浸る瞬間もたまにはあるが、どちらかというと、『こんなにいろんなことがあったのに、まだ1ヶ月しか経って無いのか?』という気持ちの方が強い。なんというか、ほんの1ヶ月前には、まだ彼は生まれていなかったということが信じられない。家の中にはお腹の膨れた妻と私しかいなかった、という日々が何だか随分前のことのように思える。さらに言えば、昨年の今頃は日本から来た親友夫妻とフランスの田舎を旅していたのだが、それが本当に遠い昔の記憶のようだ。




どこの子もそうだとは思うのだが、この1ヶ月で息子は凄まじい勢いで進化を遂げた。殆ど認識出来なかった眉毛が、いつの間にやらくっきりしてきて、ちょろちょろ生えていた睫毛はもう母親のそれよりも長くなっている(!)。体重は生まれた時の30%増、ミルクの消費量も倍くらいになったのではないだろうか。視覚はまだおぼろげな筈だが、なんとなく気まぐれで両親の顔などに反応することが増えているように見受けられる。生まれてきた時には、あまりにも不細工な顔に苦笑してしまったくらいで、『こんな顔でも、自分達の子だからやっぱりかわいいもんだな』などと、今思えばちょっと控えめな愛情を感じていたのだが、最近は、我が子ながら時折この子がとてつもなくオトコマエに思える瞬間も多い。着実に、平均的な親バカ道を邁進しているのだろう・・・。

子供の成長は嬉しい限りなのだが、妻への負担がちょっと気がかりなところだ。昼夜を問わず1~2時間おきに授乳しなければならないため、慢性的な寝不足になるし、母子ともに授乳に慣れないうちは、スムーズに出来ない分だけ時間もかかるし、子供は癇癪を起こして泣き喚くし、泣き喚きながらミルクを飲もうとするので母親の胸に裂傷が出来たりもして、それがまた授乳をいっそう難しくする。腹が減ったという以外にも、おむつを替えてくれ、おむつで被れたから何とかしてくれ、寒いからタオルケットをかけてくれ、暑くなったからタオルケットをとってくれ、人肌恋しいから1人にしないでちゃんと抱っこしててくれ、などと実に様々な理由をつけて、息子は殆ど一日中大声で泣いているようだ。体中のあらん限りの全ての力を使って泣いているかのような彼の必死な姿を見ている限り、彼に一分の非も無いとは思うのだが、24時間ほとんど無休で彼の世話をしている妻の方は、もう心身ともに消耗しきっていて、毎日帰宅する度に本当に申し訳なくなってしまう。妊婦時代からの優しいママ友達の温かい友情と、遠く日本からすごい頻度で支援物資を空輸してくれる実家のご両親の気遣いのお陰で、何とかギリギリの水準で精神的な均衡を保持しているような状態だと思う。肝心の私に出来ることはといえば、残念ながら夜のおむつ替えや沐浴くらいで、あとは買い物や朝晩の食事の準備といった側面的な支援しかない・・・。

仕事の方もそれなりに大変になってきている。超前向き案件、後ろ向きだったものがちょっと前向きに転じつつある案件、それに横向きの案件(収益には影響がないものの、ストラクチャーを組み替えるもの)なども続々と入ってきて、ポートフォリオの定量分析作業から、各種の資料作成、それにストラクチャリングという程ではないが合法的な形態を整えるためのドキュメンテーションなどなど、自分のこれまでやってきたこと全部を同時に総動員しているような状況だ。加えて、社内の弁護士がケイマン、バミューダ、バハマ、キュラソーといったカリブ海のオフショアセンターの視察という夢のような出張に出ていたり、『オマエに任せた』と言い残して上司が呑気にスペイン旅行に行っていたり、チーム内のフランス人の女の子二人の教育係(そんな偉そうなものでもないか・・・?)として、彼女達の初々しい質問にもお付き合いしなければならなかったりで、なんだか毎日、1日中判断やら意思決定を求められる瞬間の連続だ。うちの会社の人達は羊の群みたいなもので、通常であれば、キーパーソンが出張や休暇の場合は作業が大幅に遅延したりするのもやむを得ないというカルチャーが蔓延しているのだが、今、私が関与している案件のお客さん達は、いずれもそんな呑気な人々ではないので、結構タイトなスケジュールになっている。時々怖くなったりもするが、先日LinLinさんが書いていらっしゃったことを肝に銘じながら、腹を括って(開き直って?)オーナーシップを取ってどんどんディールの細部を詰めていこうと頑張っている。

さらに、よくあることだとは思うが、忙しい時には実に様々なことが重なるもので、最近は会社と家庭の他にもいろいろと煩悩には事欠かない。しかも、ここ2ヶ月くらいの間、いろいろな人からの『ちょっと飲みに行こう』というお誘いを断っていたので、そろそろ夜の部の社会復帰をしようとも画策していたりして・・・。『忙しい』という状態は幸せなことだと思うのだが、その皺寄せが家族に及ぶとすれば、なんとも悩ましいところである。
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by th4844 | 2005-10-29 20:51 | Me, Family, Friends


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