Cutting Edge

cedge.exblog.jp
ブログトップ
2005年 09月 13日

もうひと踏ん張りだ!

最近クローズした案件を祝して、今日はちょっとした内輪のランチにありつけた(この予定をうっかり忘れそうになっていて、あやうく御粥を求めて中華街に繰り出すところだった・・・)。雨模様だった週末から打って変わって、今日はまた晩夏の欧州の爽やかな青空が戻ってきたので、屋外で緑に囲まれながらの食事がとても気持ち良かった。

この案件は足掛け17ヶ月の長期に亘ったディールで、クライアント側のキーパーソンと当方の海外拠点のセールス担当が相次いで退職したり(あの時はかなり絶望感が漂った)、途中で金融当局の監督方針が変わったためにストラクチャーを組み直さなければならなくなったりと(これも精神的にきつかった・・・)、実に様々なアクシデントを乗り越えながらも、どうにかクローズに漕ぎ着けたという、まさに難産であった。



その昔、まだ子供のいなかった私に向かって『ディールは我が子のように可愛がれ!』と言ったのは東京勤務時代の上司だが、勿論、いろいろと苦労をした分、それだけこのディールに対する思い入れも強くなった。大陸欧州の金融当局の中には、機関投資家によるヘッジファンド投資を快く思っていないところもあって、例えば、やや首を傾げたくなるような条件付での投資を認めている国もある。今回の案件でも、そうした障害を乗り越えるためにやや複雑なストラクチャーを用いることとなった訳だが、いざ出来上がってみると、この業界(ヘッジファンドのファンド・オブ・ファンズ)としては画期的な形のスキームになった。もっとも、この革新的なストラクチャリングは、私ではなく私の隣に座っている同僚の奮闘の賜物だ。当方及び顧客サイドの弁護士や投資銀行、複数国の当局との折衝を我慢強く続ける中で、彼がどんどん成長しているのがはっきりと認識できた。今回の私のささやかな役回りはストラクチャリング以外の部分、即ちテーラーメイド・ポートフォリオの構築と顧客向けのプレゼンだった。この分野においては珍しく、複数のシナリオを想定したやや手の込んだ提案となったため、かなり手間隙はかかったものの、アイデアの根幹は以前私が日本の顧客向けに作ったものの焼き直しだったので、気持ちとしてはゆとりがあった(体の方は、まあ・・・)。

日本の金融機関やそこで働く人たちの国際競争力については、とやかく言われることも多いが、ヘッジファンド投資に関して言うならば、日本の一部の機関投資家の経験値は、世界の中でもほぼトップレベルに近い。必ずしも合理的・効率的とは言えないものの、とにかく情報の集積度が違う。こうしたクライアントの場合は、大陸欧州の殆どの金融機関よりも3年は先を行っている印象である。従って、我々がこれまでに東京で苦労してきたことを以ってすれば、今、欧州の機関投資家から多少の難題をもらっても、たいていは余裕を持って対応出来ている。米国については、あまり詳しくは把握していないものの、先月、西海岸のあの年金基金のデュー・ディリを受けた時にも、正直言ってそれほど厳しいという感じはなかったので(マンデートをもらえるかどうかは別だが・・・)、欧州とそれほど大きくは変わらないのではないだろうか。こういう展開を意図していた訳ではないが、結果として東京の厳しいお客さんを担当させてもらえた経験が、今になって自分のキャリアを少しずつ広げている感じだ。

パフォーマンスの低迷から、今年はヘッジファンド投資は試練の年などと言われているが、なぜか、今年に関しては我々のファンドの運用成績はそれほど悪くは無い。そのお陰もあってか、バケーションシーズンが終わった今、これまで地道に仕込んできた案件のいくつかが俄かに動き始めた。運用の世界ではパフォーマンスは水モノであり、自社に追い風が吹くことなどそう頻繁にあることではないので、この風向きが変わらぬうちに、なんとかもうちょっとディールを積み上げておきたいものだ。年末まで、もうひと踏ん張りだ!


最後に。追い風といえば、今回の自民党の勝ちっぷりは圧巻だった。小選挙区制の特性とはいえ、これだけ議席数に差がつくと、憲法改正だって堂々と国会で議論できる水準である。そして、この小泉旋風の勢いに乗って、私が学生時代にお世話になった先輩が堂々の初当選を果たされた。今回は比例での復活当選はあると思っていたのだが、選挙区での大激戦を制して前回総選挙の雪辱を果たされたのは見事という他ない。小泉首相が任期を延長せずに来年退陣するとなると、その後のことを不安視する向きも少なく無いとは思うが、この方のような若い議員が力を合わせて国政の場で正論を貫き通すことによって、少しでも責任ある政治が実現することを期待したい。
[PR]

by th4844 | 2005-09-13 06:29 | Career


<< touch wood      Hurricane Katri... >>