2005年 07月 19日

私にとってのロンドン ~ 1999年編

若気の至りというのは、こういうことを言うのだろう。1997年のロンドンがあまりにも強烈な体験だったため、社会人2年目の夏休みに、当時の彼女を『オレの思い出の場所』に連れて行こうと思い立ち、ロンドン旅行を企画した。





彼女と梅田をブラブラ歩いているときに、ほとんど思いつきで旅行会社に立ち寄って問い合わせをしたところ、7月のロンドン行きのチケットは殆ど売り切れ。彼女の『いいよ』という返事を頼みに、勢いに任せてその場で申し込みと払い込みをしてしまった。

『ところで、両親は大丈夫?』と聞くと、あまり大丈夫じゃないので、友達と行くことにするしかないかな、という返事。

当時の私は24歳。ここでいいところを見せようと、『それじゃ、まずい。言いにくいなら、オレからお父ちゃんにお願いするよ』と言い放つ。困惑する彼女を『銀行で取引先を回っていても、オヤジ受けは抜群にいい。絶対に大丈夫だから、ここはオレに任せて』と押し切り、先方のご両親との食事会をアレンジしてもらった。

という訳で、初対面ながらご両親に、『彼女と旅行に行くつもりなんですが・・・』という話をしなければならなくなった。お好み焼きをつまみながら、そこそこ盛り上がってはいたものの、こちらはどうも硬くなってしまい、いつものオヤジキラー振りが発揮できずじまい。情けないことに、肝心な話を切り出せないままに一次会はお開きになってしまった・・・。

そこで、向こうのお父さんが気を利かせて『お茶でも飲んでいくか』と喫茶店に場所を変えてくれた。ここまで書いていて、本当に赤面してしまうばかりだが、尚もぎこちなく固まっている私を不憫に思ったのか、お父さんは『なにか話があるんだって?』と助け舟を出してくれた。ようやく切っ掛けを得た私は、『実は、お嬢さんと旅行に行きたいんです。それも海外なんです。実は、ボクは就職する前にロンドンに行っていたことがあるんですが、そこでいろいろと見聞きして大きく成長できたので、ぜひともそういうところを・・・』といったような話をさせてもらった。我ながら相当切れ味がなかったと思う。

お父さんは笑っていた。『いやー、勝手に行ってしまったんだったら文句言えなかったかもしれないけど、面と向かって連れていいっていいですか?って聞かれたら、父親としては、はい、いいですよ、とは言えないなあ。』

若さというのは本当に恐ろしい。その瞬間まで、行っちゃダメだなどと言われる可能性は本当に微塵も考えていなかった。頭が真っ白になった。

『もうおカネも払っちゃったんだって?将来のことなんかも踏まえての話だったら、まだ考えないわけでもないんだけどなあ・・・』


いや、あ、アノ・・・、ショウライ ソウイウフウニ ナレレバイイトハ オモッテルンデスガ、マダ ソコマデ イチニンマエニハ ナレテイナイトイウカ・・・ あとはうな垂れて終わりだった。コンカイハキャンセルシマス・・・。

あとで、彼女に『別に結婚しますって言えなくても、そういう気持ちだけを言ってくれればよかったのに』などと言われたりもしたが、とにかく、この夏のロンドン行きは夢と消え、彼女とは神戸で買い物したり淡路島の海に行ったりと適当に1週間をのんびり過ごした。

学生の時には冬のロンドンしか見ていなくて、『とにかくこの国は夏が気持ちいいんだ、それを体験しなきゃロンドンの本当の良さはわからないよ』と色々な人に言われていたので、彼女とハイドパークの芝生に寝転んで爽やかな夏のイギリスの陽射し浴びるのを心から楽しみにしていたのだが・・・。『結局こっちで一緒に住むことになってるんだから、あの時わざわざ高いお金を払って来なくてよかったね』と、今では我が家の笑い話だ。
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by th4844 | 2005-07-19 04:02 | London, UK, Europe


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